同じような、似たようなものなのに、
将棋は、「指す」けど、囲碁は、「打つ」と言います。
小鳥が鳴く時は、「囀る(さえずる)」なんですが、犬が鳴くときは、
「吠える」になって、馬は、「嘶く(いななく)」です。
将棋を打つや、馬が囀るなんて言いませんよね。
意味が同じでも、結びつくことばが決まっていて、入れ替えることが
出来ない関係にあります。
このような結び付くことばが慣用的に決まっている関係のことを、
コロケーションや、連語関係と言われています。
だからこの結びつきがおかしいと、日本語として不自然になって
しまいます。
このコロケーション、連語関係は、地域によって結び付くことばが
異なる場合があります。
例えば、「パーマ」は、主に関東地方では「かける」ですが、関西
地方では「あてる」と言って表現します。
パーマは、旧来熱したコテを使って「あてる」やり方でしたが、
そこから薬剤を「かける」やり方に変わりました。
そういう意味では、このことばを使う世代によっても異なるのかも
知れません。
また、テレビのチャンネルを替えて違う番組を映すことを、チャンネル
を「回す」と言ったり、「ひねる」と旧来は表現しました。
これは、以前のテレビには回転するつまみがあって、これを回したり、
ひねったりして操作していましたが、押しボタン方式に変わって、
リモコンで操作するように進化してきました。
そういう変遷の中で、「替える」という表現をする人が多くなりました。
私の周りでは、世代によって使うことばが異なっていますね。
先に出てきました「吠える」ですが、これを使うのは、「犬」だけではなく
「オオカミ」や「熊(クマ)」にも使います。
「かける」が使われるのは、「アイロン」「ドライヤー」などの道具を使って
何かをするものには使われます。