「梅干し」と言えば、紀州(和歌山)のおいしい「梅干し」。私は
「梅干し」が大好きなので、コンビニやスーパーでおにぎりを買うときも、必ず1個は梅干しのおにぎりです。
だから、機会があるごとに色々な梅干しを食べるのですが、どうしてもこの梅干しに帰って来てしまいます。
それは、紀州産南高梅の梅干し
「しらら」です。
この梅干しは、本当に酸っぱくなくてフルーティーなおいしさで、しかも塩分が通常の半分程度の約5%。大粒で食べ応えがあるのに、とっても柔らかくてジューシーなんです。梅干しだけど
新感覚のおいしさなんです。
梅干し好きの私が食べても、おいしくて病みつきになっています。もちろんリピーターなんですが、ちょっと値段が張るので気持ちがいい時や、気分を盛り上げたいときなんかには最高の一品です。
梅干しが酸っぱくて苦手という方や子供さんでも、これはおいしいと絶賛されています。だから
お土産に買って帰ると、今のところ間違いありません。
では、この紀州(和歌山)の南高梅の
梅干しはどうやって作られているのだろうかと思って、調べてみました。
<梅の実について>
1.梅の開花、受粉
2月頃、春の訪れに先駆けて南高梅が開花します。梅は自家受粉ができないので、
ミツバチが花から花へと活発に飛び回って、梅の受粉を助けています。
2.幼果
4月頃、受粉した梅は実を結んで(結実して)小さな実をつけます。この時期はまだ
まだ寒さが厳しい時もありますので、寒害や霜害に耐えながら成長していきます。
3.青梅
6月頃、梅雨になると、梅は雨の恵みを受けて実を大きく膨らませ始めます。青果用
の青梅は、この頃の梅を手でもいで収穫されますが、梅干し用の梅はさらに置いておき、
黄色く完熟して自然に落下するのを待って収穫します。
そうすることで柔らかくフルーティな梅干しになります。
4.梅干し用完熟梅の収穫
6月中旬~7月中旬に大きく成長して完熟し黄色く色づいた梅は、収穫の時を迎えます。
収穫は、梅の樹の下にネットを敷いて完熟して落下した梅を拾い集める、拾い梅と
いう方法が一般的に用いられています。この広い梅という方法は、風などの影響で
一日の収穫量にも幅がありますが、生産農家はこの時は家族総出で作業に当たられます。
<梅干しの工程>
1.梅の洗浄、選別作業
収穫された梅は、たっぷりの流水で水洗いされて、梅のサイズごとに6種類の穴が開いた
選別機でサイズごとに選別されます。
梅を天日干しする際に、干し上げるタイミングを揃えるために、選別が必要なんです。
2.浸水
洗浄、選別された梅は、水の入ったタンクに30分間浸し、虫を除去します。
3.塩漬け
梅はたっぷりの塩をふりかけて、漬け込み槽で漬け込まれます。使用する塩は、
ミネラル豊富な天然海水塩で、これで漬けた梅干しは塩角が少なくまろやかな味に
なります。
4.熟成
塩漬けされて2~3日すると、梅の実の中の水分を出し、梅酢となって梅は漬かり
約1ケ月をかけて熟成されます。漬ける重石は、柔らかい梅を潰さないように量を
調整しないといけないようです。
中の梅酢をポンプで循環させながらタンク内の塩分と酸度の値を均一にするなど、
見守る作業が続きます。
5.引き上げ
7月下旬頃から、熟成された梅が引き上げられて、梅ざらと呼ばれる天日干し用の
トレイに並べられます。梅は黄色く、さわやかな梅の香りがするそうです。
6.天日干し
真夏の太陽のもと、梅は天日干しされます。梅の実全体に満遍なく日光を当てるため、
毎日朝露が残る時間に一粒一粒人の手でひっくり返す、返しという作業が行われて
います。この頃は付近を通りかかっただけで、甘酸っぱい香りが漂ってくるそうです。
7.梅干し
三日三晩かけて天日干しされた梅は、塩を吹いて茶色く色が変わり、梅干しになって
いきます。
8.樽詰め
干し上がった梅干しは、サイズ、品種ごとに分けられて専用の樽に詰め、低温下の
倉庫で保存、熟成されます。この状態が「白干梅」と呼ばれる昔ながらの酸っぱくて
塩っぱい梅干しです。このまま何年も保存することもできます。
<梅干し工場での二次加工>
1.検品
生産農家で生産された梅干しが、工場に運ばれて検品されます。紀州の梅干しは、
最高級のA級から、傷などがあるB級、C級、規格外まであります。
2.倉庫に保存
白干し梅は、等級、サイズ毎に分けて保管されます。この梅干しから、食べやすい
調味梅干しが製造されていきます。
3.洗浄、選別
梅干しを水洗いして、不純物を取り除きます。果実が破れているものや、変色して
いるものなど規格に合わせて選別されます。
4.脱塩
梅干しは、脱塩槽で1時間以上かけて余分な塩分をゆっくりと取り除きます。
5.調味、漬込み
梅干しは、漬込みタンクで調味液に漬け込まれて、商品に合わせて低塩分に調整され
て調味されます。ここで約10日間漬け込まれ、さらにおいしい梅干しへと生まれ
変わっていきます。
6.液切り
味付けされた梅干しは、調味タンクから引き上げられて、約3時間かけて液切りします。
7.品質検査
製品の規格値(塩度、酸度、pH、Brix)や、味覚検査、細菌検査など厳格な品質
チェックを行います。
8.パック詰め
自動計量・充填機や自動包装機械などの他、商品によっては人の手で一粒一粒丁寧に
箱詰めされていきます。このしららの製造工程の工場見学をしましたが、とても柔ら
かい梅干しを丁寧にしかも手早く梱包するさまは、さすが職人技でした。
9.検品、梱包
金属探知機とウエイトチェッカーで、異物混入と内容量が確認されて、製品ラベルを
貼付けされます。そして、箱詰め梱包されます。
10.出荷
梱包された商品(梅干し)は、全国各地へと出荷されていきます。
こんな小さな
梅干しに、こんなにもたくさんの工程があるなんて、今まで何も気にせずに食べていました。
これからも、おいしい
梅干しを食べたいですね。
詳しくは、こちらをどうぞ。
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